こんにちは(*^^*)
寺田ピアノ教室(高槻市)です!

前回、「音で何かを表現する」ために、ピアノにおける基本的な奏法を、習い始めから取り組むお話をしました(※1)。

今回は、その奏法についての具体的なお話です。

※1 前回ブログをどうぞ→「習い始めからいろいろな弾き方で!①~音で何かを表現するために」

しっかり習っていない?

3つの奏法とは、
・マルカート
・スタッカート
・レガート

「な~んだ、知ってる、知ってる」と、ピアノ経験者なら誰しも思います。

が、
きっちり習っているかと問われれば、意外に、
正しく、それだけにこだわって指導されてない方が多い!
言葉では知っていて、曲の中でも、なんとな~く弾いていることがほとんどではないかと思います。
実際、私は、幼い時に具体的に習った覚えはありません。
ここで言う、具体的とは、
手指の形、音の出し方、抜き方などのことです。
調べてみると、私が習った『バイエル』では、スタッカートが62番で初めて出てきますが、テキストにはその弾き方の説明はありません。
たぶん、先生に弾き方を習いはしましたが、そこまでこだわった指導は、なかったのだと思います。それが普通だったのかもしれません。
では、一つずつみていきましょう。

マルカートって、どうやる?

「marcato マルカート」。
時々、楽譜の中で目にする音楽用語です。意味は、「はっきりと」。
「mark」が語源なので、「印をつける」「刻印」がイメージです。

弾き方は、
「指を上げて、打つ」

指の付け根を支点にして、指を上げて、打ち下ろす。

この時、指を曲げてしまっていては、少ししか上げられないし、高く上げるために無理をすることになってしまいます。

正しくは、指を自然に伸ばした状態で、手の甲の高さくらいに上げて、「打つ」。
上げることよりも、打つ方に意識をむけます。「印」をつけているような、はっきりとした音が出ます。「強さ」でなく、「はっきりさ」です。

マルカートの難しさ

指を一本ずつ上げるので、指の独立が要求されます。
指番号1、2、5指の時は、さほどでもないのですが、3、4指(特に4指!)がやりにくい。
4指がやりにくいのは、手の構造上仕方がないので、これは、他の指と一緒にあげます。

左手もやりにくいので、子供たちからはブーイング😩。

前述しましたが、マルカートは「強さ」ではないので、手全体や腕を使ってまで弾いてはいけません

指だけで、
出てきた音がはっきりしていればOK。
小さな音でもはっきりした音ならOKです。

と、つらつら書きましたが、たぶん、「難しそう」と思われたのでは?

「ひょいッ」と指を上げて、「ぽーん」と打つだけです。あまり、難しく考えない!(※2)

皆、できます。頑張りましょう(^_^)v

※2 実際のマルカートのレッスン→「幼いからこそできます!~年長6歳女の子Eちゃん(高槻市)」

マルカートを使って

『ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本』(北村智恵編著)では、このマルカートで、「いばって歩いている」様子を表現します。

「ド、レ、ド、レ、ド、ド、ド」と、
指が鍵盤に「吸い付く」感じのタッチで、
「ピタッ、ピタッ…」と、
指の動きだけで、鍵盤を打ちます。

念じただけでは…😩

恥ずかしながら、この『ピーター…』をやる前の私は、この「marcato」が楽譜に記載されていたら 、「はっきり、はっきり…」と念じて(笑)弾いていただけで、取り立てて、弾き方を変えるようなことはしていませんでした。
と、いうか、マルカートの弾き方というものがあるとも知らなかった‼️

マルカートの、理屈を伴った弾き方があって、それを実行すれば、それに相応しい音が出ます。

ただ、念じただけ、出してるつもりでは出ませんね☺️。

本物を習い初めに、幼いうちにやっておくと、後が楽です❣️。

次回は、スタッカートのお話です。

※ 次回ブログ→「習い始めから奏法を取り入れます③~短く切って、スタッカート」

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